Bybit(バイビット)の流動性マイニングは、ユーザーが仮想通貨(暗号資産)をBybitの流動性プールに提供する仕組みです。
流動性マイニングに仮想通貨を預け入れると、利回りを獲得できます。また、レバレッジ(最大10倍)をかけて利回りを最大化することも可能です。
しかし、流動性マイニングには変動損失などのデメリットもありますので、よく理解しておく必要があります。
ハイリスク・ハイリターンっコ
この記事では、Bybitの流動性マイニングの仕組みやメリット・デメリットについて紹介します!また、流動性マイニングの設定方法や解除方法についても具体的に解説します。
Bybitの流動性マイニングとは? 一般的な流動性マイニングとは違いも
Bybit(バイビット)の流動性マイニングは、仮想通貨を提供して利益を得る仕組みです。
トレード技術がなくても利益を得られるというメリットがある一方で、元本割れや強制決済のリスクがあるため、リスクを理解した上で利用する必要があります。
「リスクを伴うステーキング」と考えるとイメージしやすいです。ステーキングについてはこちら↓↓↓↓↓
Bybitの流動性マイニングは、一般的な流動性マイニングは異なる点がいくつかあります。一般的な流動性マイニングを想像している方は、以下の点に注意してください。
- Bybit内で流動性を供給する
- ガバナンストークンは獲得できない
- 1通貨のみでの預け入れが可能
一般的な流動性マイニングを知らない人は読み飛ばしても大丈夫っコ
Bybit内で流動性を提供する
Bybitの流動性マイニングは、自動マーケットメイカー(AMM)モデルに基づく流動性プールに流動性を提供する代わりに利回りを得るサービスです。
流動性プールについて簡単に説明すると、「仮想通貨を大量に保管しておき、別の仮想通貨との交換を希望するユーザーが現れたらいつでも自動で交換できるようにする仕組み」です。仮想通貨を預け入れていたユーザーは、交換を希望したユーザーが支払った手数料の一部を報酬を受け取ることができます。
流動性プールは、一般的に分散型取引所(DEX)で採用されている仕組みです。BybitはDEXのサービスを直接提供していないため、流動性プールに預け入れた資金が何に使われるのか疑問に思う方もいるかもしれません。Bybit公式サイトによると、「Bybit内のデリバティブ市場に流動性を供給」するために流動性プールが利用されているとのことです。
交換を希望するユーザーのニーズを満たすことで取引手数料などの一部を受け取ることができる仕組みなので、利回りは日によって変動します。そのため、Bybitでは流動性マイニングの24時間収益率を公開しています。
Bybitの流動性マイニングでは、以前はDEXのように仮想通貨の「交換」機能が提供されており、ユーザーは流動性マイニングで仮想通貨を預け入れることも、流動性プール内の仮想通貨とスワップ(交換)することも可能でした。しかし2022年11月に交換機能は削除され、流動性マイニングは預け入れのみとなりました。
スワップ機能は現在、別のサービス(Bybit Web3のスワップ機能)で提供されています。詳しくはこちら↓↓↓↓↓
ガバナンストークンは獲得できない
先ほど紹介したように、Bybitの流動性プールはDEXは関係しません。
そのため、DEXの流動性マイニングではそのDEXの「ガバナンストークン」を獲得することができるのが一般的ですが、Bybitの流動性マイニングではガバナンストークンは付与されません。
報酬は、流動性マイニングで預け入れた仮想通貨で付与されます。
1通貨のみでの預け入れが可能
一般的な流動性マイニングでは、ペアで仮想通貨を預け入れます。例えば、BTCとUSDTの交換を行う流動性プールでは、BTCとUSDT両方の預け入れが必要になります。
一方、Bybitの流動性マイニングでは、1通貨のみでの預け入れが可能です。1通貨のみ、両方のどちらも選択できますので、先ほどのBTCとUSDTの例では以下の3つの選択肢があります。
- BTCのみ
- USDTのみ
- BTCとUSDTの両方
1通貨のみで預け入れた場合は、投資額の半分をペアとなる仮想通貨にBybit側で自動変換する仕組みです。払い戻しの際は自動変換された仮想通貨から投資した際の仮想通貨に再度変換が行われます。
BTC/USDTの流動性マイニングを「USDTのみ預け入れ」で行った場合で具体的に説明します。預け入れの際には投資額の半分のUSDTがBTCに変換されます。引き出しの際には変換されたBTCが再度USDTに変換されます。
Bybitの流動性マイニングの特徴
利回りを得られる仕組みがやや複雑なBybitの流動性マイニングですが、サービスを利用するか検討する際には、「どのような仮想通貨を預け入れることができ、どの程度の利回りを得られるのか」が一番大切ですよね!
ここからは、この4点の情報について詳しく紹介します!
- 対象の仮想通貨は20種類以上
- レバレッジをかけて運用できる
- 利回りは20~90%
- 参入障壁が低い
対象の仮想通貨は20種類以上
流動性マイニングに対応している仮想通貨は、サービス開始以来大幅に増加しています。当初はUSDT・BTC・ETH・BITの4種類のみでしたが、2024年8月時点では以下のペアが対象です。
ステーブルコイン | 対象ペア |
---|---|
USDC | BTC/USDC、ETH/USDC |
USDT | BTC/USDT、ETH/USDT、MNT/USDT、SOL/USDT、XRP/USDT、NEAR/USDT、TON/USDT、DOGE/USDT、UNI/USDT、LINK/USDT、LTC/USDT、ADA/USDT、BNB/USDT、AVAX/USDT、DOT/USDT、ARB/USDT、XLM/USDT、SUI/USDT、MATIC/USDT、OP/USDT、LDO/USDT、EOS/USDT、APT/USDT、TIA/USDT、SEI/USDT、SAND/USDT、GMX/USDT |
レバレッジをかけて運用できる
Bybitの流動性マイニングでは、最大10倍のレバレッジをかけて運用でき、少額の資金でも大きな収益を狙えるメリットがあります。
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しかし、レバレッジの使用にはリスクも伴うことも考慮する必要があります。レバレッジを上げるほど、強制ロスカットのリスクや変動損失(インパーマネントロス)のリスクが高まるからです。
具体例として、仮想通貨価格が不利な方向に大きく変動すると、流動性マイニングに預け入れていた全ての資産を失う可能性があります。そのため、レバレッジ運用を行う際には、リスク許容度に応じた適切な倍率を選ぶことが重要です。
一般的な流動性マイニングでは、レバレッジをかけることができません。レバレッジがかけられるのはBybitの流動性マイニングならではの機能です。
利回りは最大20~100%程度
流動性マイニングは元本が減ってしまうインパーマネントロス(変動損失)リスクがあるため、他の資産運用方法に比べて比較的年換算利回りが高い傾向があります。
年換算利回りの実績は2024年8月時点で最大20~100%のペアが多いです。1000ドル投資すれば毎月数千円の利回りを得ることができます。
利回りが「最大」と表記されている通貨ペアは、10倍のレバレッジかかけた利回りが表示されていますので、注意が必要です。
年換算利回りは取引量によっても異なりますので、Bybitでは過去24時間の実績値が確認できるようになっています。
利回りは日によって数十%変わることもありますので、参考程度にとどめておいた方がよいです。取引量が少ない期間は全体的に利回りが下がります。
参入障壁が低い
Bybitの流動性マイニングは参入障壁が低くく、少額から投資できます。
USDTで預け入れる場合は50USDTが最小金額に設定されています。レートによって多少前後しますが、USDT以外の仮想通貨で預け入れる場合も、おおむね同程度です。
外部のDeFiサービスに資金を預け入れるのではなく、Bybit内での流動性提供に利用されますので、送金の際のネットワーク手数料もかかりません。
外部のDeFiサービスを自分で利用する場合は、「DeFiへの送金」「英語表記での流動性提供の設定」「得た利回りを引き出す」などの操作が必要になり、日本人にはハードルが高いです。
また、流動性マイニングには手数料がかからないのも特徴のひとつです。少額から投資を開始できて、手数料もかからないBybitの流動性マイニングは参入障壁が低い投資スタイルと言えます。
Bybitの流動性マイニングのメリット・デメリット
Bybitの流動性マイニングは、ハイリスク・ハイリターンのサービスです。
Bybitは資産運用商品をローリスク・ローリターンの「安定型」とハイリスク・ハイリターンの「アドバンス型」の2種類に分類していますが、流動性マイニングはアドバンス型に分類されます。
そのため、流動性マイニングに資金を投入するかどうかは、メリットとデメリットを総合的に考えて判断する必要があります。
ここからは、流動性マイニングのメリット・デメリットを紹介しますので、ぜひ参考にしてください!
- (メリット)ほったらかしで利回りが得られる
- (メリット)比較的高い利回りが期待できる
- (デメリット)インパーマネントロスのリスクがある
ほったらかしで利回りが得られる
Bybitの流動性マイニングは、最初に仮想通貨を預け入れる操作をするだけで、ずっと利回りを生み出してくれます!
これにより、仮想通貨を保有するだけでなく、効率的に運用しながら利益を得ることが可能であり、パッシブインカムを目指す方には選択肢の一つになります。
インパーマネントロスのリスクがあることで、預け入れた仮想通貨が全額戻ってくることが保証されているわけではありませんが、少なくとも一部は戻ってきます。そのため、ステーキングと同様に仮想通貨を長期保有することによる値上がり益も同時に狙えます。
仮想通貨で利益を得る方法には、「安く買って高く売る」(または、デリバティブ取引で「高く売って安く買う」)がありますが、忙しい方にはなかなか大変です。
トレードをする時間が取れない方には、流動性マイニングのような資産運用商品や自動売買などが有力な選択肢になるでしょう。
流動性マイニングは、1日に1回利回りが付与され、解除しない限りずっと利回りが付与され続けますので「ほったらかし」で運用できます!
比較的高い利回りが期待できる
Bybitの流動性マイニングの年換算利回りは、レバレッジをかけなければ2~10%程度、10倍のレバレッジをかければ20~100%程度で、資産運用商品の中でも高めです。
同じく利回りが高い「アドバンス型」に分類される資産運用商品には、数百%の年利換算利回りを受け取れる「デュアル資産投資」がありますが、こちらはさらにハイリスクの商品です。値動きの予想と利回りを組み合わせたもので、価格の予想をする必要があるため、ほったらかしの運用もできません。
利回りはリスクとの兼ね合いで決定されるものなので、高いといっても仮想通貨業界の水準からすれば「ほどほど」の利回りに収まっている流動性マイニングは、デュアル資産投資ほどのリスクを取りたくない方にも向いています。
ノーリスクで稼げる投資方法は少ないっコ
銘柄によっては元本損失のリスクがないステーキングの方が利回りが高い場合がありますので、レバレッジをかけない方はステーキングの利回りと比較してみることをおすすめします。
インパーマネントロスのリスクがある
Bybitの流動性マイニングには、インパーマネントロス(変動損失)と呼ばれるリスクがあります。
インパーマネントロスは、仮想通貨を預け入れて流動性マイニングを行った際に、預け入れずに自分で仮想通貨を保有し続けた場合と比較して損失になっている分のことです。トークンの価格変動によって生じる一時的な損失とされていますが、変動損失が生じた状態のまま引き出しをしてしまうと損失が確定してしまいます。
高い利回りの代償っコ・・・
難しい仕組みなので、以下の3点だけ覚えておいてください!
- 流動性マイニングは、仮想通貨のペアを預け入れる仕組み
- ペアの価格比率が預け入れのタイミングより変わると変動損失が発生する
- 価格比率の変動が大きければ大きいほど変動損失は大きい
インパーマネントロスの仕組みについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。↓↓↓↓↓
インパーマネントロスのリスクは、値動きの相関性が高い仮想通貨のペアを選ぶと少なくなります。
Bybitの流動性マイニングのやり方(設定方法)
では、実際にBybit(バイビット)の流動性マイニングを始めてみましょう! 設定方法を画像付きで詳しく解説していきます。
Bybitのアカウントをまだ開設していない方は、先に開設してください。
トップページの「ファイナンス」プルダウンメニューから「資産運用」→「流動性マイニング」をクリックします。
移動したページに流動性マイニングで預け入れできる全銘柄が表示されますので、預け入れたい銘柄の「追加」をクリックします。
①プールに提供するトークンをどれにするか(ペアのうち片方か両方か)、②希望額、②レバレッジを入力して、「流動性を追加」をクリックします。
この画面で銘柄も変更できます。
1つの仮想通貨で預け入れることを選択した場合は、投資額の半分がペアとなる仮想通貨に変換されることの確認が表示されますので、「確認」をクリックしてください。
流動性マイニングは、注文が処理されるまでにやや時間がかかります。注文が完了したかどうかは、「処理中の注文」画面で「お客様の流動性を表示」をクリックすると確認できます。
Bybitの流動性マイニングの解除方法
Bybit(バイビット)の流動性マイニングの解除方法についても、具体的に解説していきます!
解除だけではなく、一旦注文した後のレバレッジの引き下げも可能です。
流動性マイニングを設定した際と同様に、トップページのメニューより「ファイナンス」→「資産運用」→「流動性マイニング」をクリックします。
流動性マイニングのページから「お客様の流動性」タブを選択し、解除したい流動性プールの「削除」をクリックします。
レバレッジを下げる場合は、隣の「レバレッジを下げる」をクリックしてください。
払い戻しの金額を確認し、「流動性を削除」をクリックします。
【まとめ】流動性マイニングは効率的に利益を得ることが可能
Bybit(バイビット)の流動性マイニングは、仮想通貨を提供して利益を得る仕組みです。
比較的高い利回りが提供されますので、パッシブインカムを目指す方には選択肢の一つとなる投資方法と言えます。
また、最大10倍のレバレッジをかけての運用も可能で、高い利回りも期待できます。しかし、変動損失(インパーマネントロス)のリスクもある点だけは注意が必要です。
元本損失のリスクっコ
Bybitは低リスクの資産運用商品も高リスクの資産運用商品もどちらも提供しています。流動性マイニングよりリスクが低いサービスにはステーキングなどがあり、リスクの高いサービスにはデュアル資産投資があります。
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Bybitの流動性マイニングに関するよくある質問
ここからは、Bybit(バイビット)の流動性マイニングに関するよくある質問について紹介していきます!
- 流動性マイニングに元本割れリスクはある?
-
Bybitの流動性マイニングには、元本割れのリスクがあります。
流動性マイニングでは、「変動損失(インパーマネントロス)」と呼ばれるリスクがあります。
また、レバレッジをかけた場合は「強制決済」のリスクもあり、ポジションが強制的に決済されると元本を失うリスクが発生します。
- 流動性マイニングの利回りは?
-
Bybitの流動性マイニングの年換算利回りは、レバレッジをかけなければ2~10%程度、10倍のレバレッジをかければ20~100%程度です。
流動性マイニングの利回りは、流動性プールに仮想通貨を預け入れることで、その流動性プールを利用したユーザーが支払った取引手数料などの一部を報酬として受け取ることができる仕組みです。取引量が多いほど受け取る手数料も多くなるため、利回りも高くなります。
取引手数料は流動性プールを利用するユーザーの取引活動によって変動するため、Bybitは通貨ペアごとの24時間収益率を公表しています。
らっこ参考用の過去実績であって保証されているものではないっコ
一般的な分散型取引所(DEX)の流動性マイニングで受け取れるガバナンストークンは付与されません。
- 流動性マイニングとステーキング・レンディングの違いは?
-
流動性マイニングとステーキング。レンディングは、どちらも仮想通貨を預け入れて報酬を獲得するサービスです。
報酬が発生する仕組みも異なりますが、投資する上で重要な違いは、元本の損失が発生するかどうかです。
流動性マイニングでは、インパーマネントロス(変動損失)が発生する可能性があります。
その代わり、ステーキング・レンディングと比較すると利回りが高い仮想通貨が多い、レバレッジがかけられるなどのメリットがあります。
ステーキングは、狭義ではコンセンサスアルゴリズムがPoS(プルーフ・オブ・ステーク)の仮想通貨で行われるものです。仮想通貨を預け入れてトランザクションの検証に参加する報酬として利回りを受け取ります。しかし、最近ではレンディングなどの仮想通貨を預け入れて利回りを得るサービス全般をステーキングと呼ぶ仮想通貨取引所もあります。
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