インパーマネントロス(変動損失)とは、分散型取引所(DEX)などのDeFiサービスの流動性プールに仮想通貨(暗号資産)のペアを預け入れることで報酬がもらえる「イールドファーミング」において発生する損失を指します。
損失が発生する仕組みが非常にややこしい上、どの程度の損失が発生するのかを事前に予想することも難しいです。
インパーマネントロスのリスクがあるサービスは年利換算数十%の非常に高い利回りが提供されているため、魅力的ですが、資金を預け入れる際はこのリスクをしっかり理解してからにしましょう!
難しいけどがんばってっコ
DeFiイールドファーミングのインパーマネントロス(変動損失)の仕組み
DeFiイールドファーミングのインパーマネントロス(変動損失)とは、仮想通貨を預け入れてイールドファーミングを行った後に、預け入れずに自分で仮想通貨を保有し続けた場合と比較して損失になっている分のことです。
この損失が発生する理由は、分散型取引所(DEX)などの流動性プールに仮想通貨のペアを預け入れた場合、預け入れ時の枚数ではなく、引き出し時に流動性プール内に存在するその仮想通貨ペアの比率で引き出しが行われるからです。
預け入れた仮想通貨がそのまま返却されるわけではないっコ
流動性プール内の比率で引き出されるとは?
「流動性プール内に存在するその仮想通貨ペアの比率で引き出しが行われる」という点についてDEXの例で説明します。
DEXは取引所なので、例えばある仮想通貨Aを別の仮想通貨Bに変えたいというトレーダー、または逆に仮想通貨Bを仮想通貨Aに変えたいというトレーダーのために、常にさまざまな仮想通貨を保有しておく必要があります。デジタルデータではありますが、大量の仮想通貨を一か所に集めているイメージで、この仕組みが「流動性プール」と呼ばれています。
この流動性プールに自分の持っている仮想通貨を預けて、運営に貢献しているため、イールドファーミングで報酬がもらえます。
イールドファーミングは利回りの高さで有名ポン!
イールドファーミングでは、仮想通貨を預け入れて報酬を得る側は、仮想通貨Aと仮想通貨Bをペアで預け入れる必要があります。
そして引き出しの際は、預け入れた枚数ではなく、引き出し時にプール内に存在するそのペアの比率に応じて引き出す仕組みです。そのため、大きな価格変動があったときに、預け入れた枚数でそのまま保有していた方が全体の時価総額が大きくなり、イールドファーミングを行ったことで損をしてしまうという可能性もあります。このリスクがインパーマネントロスと呼ばれるものです。
具体的な損失のシュミレーションは?
例えば、預け入れ時にイーサリアム(ETH)と同じ価格の仮想通貨Xがあったと仮定します。預け入れ時は1ETHと1Xを預け入れましたが、その後、ETHの価格が上昇すると、Xを売ってETHを買う取引が盛んにおこなわれます。
「Xを売ってETHを買う」というのはトレーダー目線の話なので、取引所の流動性プールの側から見ると、「Xがどんどんプールに追加され、ETHがプールから出ていく」という状態になります。
すると、プール内のETHは減り、Xが増えてしまいます。
この状態で引き出しを行うと、1ETHと1Xで預け入れていたにもかかわらず、プール内の割合に応じて、受け取れるETHが減る代わりに、受け取れるXは増えます。
このときのETHとXの合計の時価総額が、預け入れ時の1ETHと1Xの合計の時価総額と比較して減少した分をインパーマネントロスと呼びます。
英語では「一時的な損失」を意味する
インパーマネントロス(impermanent loss)は英語で「一時的な損失」という意味です。
先ほど紹介した通り、インパーマネントロスとは、仮想通貨のペアの価格差が大きくなることで発生するものです。そのため、一時的にインパーマネントロスが発生しても後になって価格が戻ればインパーマネントロスも解消されます。
ただし、価格変動の大きい仮想通貨市場では、いくら待っても価格差が戻らないこともあり得ます。この場合は損失が一時的ではなく永続的なものになってしまうリスクがあります。
DeFiイールドファーミングのインパーマネントロス(変動損失)のリスクを避ける方法は?
インパーマネントロス(変動損失)を完全に避けることは難しいですが、リスクを抑えるための方法はあります。以下のポイントを参考にしてください。
- ステーブルコインペアを使用する
- 低ボラティリティや高相関性のペアを選ぶ
- 価格が安定するまで待つ
ステーブルコインペアを使用する
ステーブルコインは価格変動が少ないため、ステーブルコイン同士のペアを流動性プールに預けることで、インパーマネントロスのリスクを抑えることができます。
ステーブルコインの流動性プールとしてはCurve Finance(カーブ・ファイナンス)が有名です。現在はサービス終了してしまいましたが、日本人に人気の仮想通貨取引所Bybit(バイビット)でも以前はカーブ・ファイナンスに資金を預け入れる「DeFiマイニング」のサービスが提供されていました。↓↓↓↓↓
ただし、ステーブルコイン同士のペアはリスクが少ない分、ステーブルコイン以外の仮想通貨ぺアと比べると利回りは低いです。
低ボラティリティや高相関性のペアを選ぶ
ステーブルコイン同士のペアでインパーマネントロスのリスクが少ないのは、価格変動が少ないからでした。これと同じ理由で、ボラティリティが低い(価格変動の少ない)仮想通貨ペアを選ぶことでも、インパーマネントロスのリスクを軽減できます。
マイナーな仮想通貨の方が、ビットコインやイーサリアムといった知名度のある仮想通貨の方が価格が安定する傾向があります。
長期間のチャートでどれくらいボラティリティがあるか確認するポン!
また、価格変動をしたとしても、同じ方向に動けば価格差は少なくなるので、相関性の高い仮想通貨もインパーマネントロスのリスクは低くなります。
価格が安定するまで待つ
英語で「一時的な損失」と呼ばれる通り、インパーマネントロスは価格がもとに戻れば解消されます。
そのため、資金を引き出して損失を確定させるのではなく、価格が元に戻るまで流動性を提供し続ける方法でもインパーマネントロスを回避することができます。
待っても価格がもとに戻らず、さらに損失が拡大する可能性もありますのでご注意ください。
DeFiイールドファーミングのインパーマネントロス(変動損失)は計算できる?
DeFiイールドファーミングのインパーマネントロス(変動損失)を計算するのは非常に難しいですが、簡単に計算できるツールを提供しているサイトがあります。
海外では知名度のあるCoinGeckoというサイト(CoinMarketCapと似たような機能です)では、「インパーマネントロス計算機」が利用できます。
このサイトでは、予想される価格変動と資産のウェイトを入力すれば、インパーマネントロスが計算されます。
資産のウェイトとは、仮想通貨のペアをどの比率で預け入れているかを示す数値です。日本で知名度のあるイールドファーミングでは1対1(50:50)の割合で預け入れることが一般的ですが、海外ではそれ以外の比率で預け入れることができるサービスもあります。預け入れる割合を調整することで自分好みにリスクをカスタマイズできます。
DeFiイールドファーミングの損益は利回りとインパーマネントロス(変動損失)で決まる
DeFiイールドファーミングは、インパーマネントロス(変動損失)のリスクはあるものの、一般的に利回りは非常に高く設定されています。
そのため、イールドファーミングで利益が得られているか、損失になっているかどうかは、得られた利回りからインパーマネントロス分の損失を差し引くことで決まります。
インパーマネントロスは仕組みが難しいものですが、多少の損失が発生しても高い利回りにより全体ではプラス収益になる可能性もあるのがイールドファーミングなので、気になった方はぜひチャレンジしてみてください!
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