「円高」と「円安」。
ニュースなどでもよく出てくる言葉ですが、今まで経済や相場に全く無関心だった人にとっては、なんとなくは知っていてもイマイチしっかり理解できていない場合もあるでしょう。
FX投資をする場合には必須の概念となるので、この機会に是非バッチリと理解を深めていただければと!
出来る限り、かみ砕いて解説させていただきますので。
- 円高・円安はどんな状態!?
- FXチャートでの円高・円安とは!?
- 円高・円安でどういう影響がある!?
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FXに影響を与える円高・円安とは?
最初に円高・円安についてそれぞれ解説していきます!
円高
まず、円高とは。
その名の通り、円の価値が上がることです。
例えば、「1ドル=100円」という相場だった時に、
「1ドル=99円」
「1ドル=98円」
というように、円の方が減っていけば「円高」という状態にあるということになります。
ここを勘違いしてしまう人が多いので、もう少し詳しく解説します。
「1ドル=100円」ということは、1ドルに対し、1円が100個ないと対等とはならないことを意味します。
つまり、円の方がドルに比べて弱いのです。
これが、99個で対等、98個で対等、となっていくわけですから、円の方が減っていけば徐々に円が強くなってきている、ということになります。
もっとわかりやすく置き換えると、、、
例えば、1人の格闘家と100人の子供が戦った時に互角だったとします。
この時に、子供の数が90人でも互角に戦えるようになったとしたら、子供一人一人の力が強くなったということになりますよね?
格闘家がドル、子供が円、と置き換えれば理解しやすいと思います。
ちなみに、「1ドル=100円」から円高になっていくと、同時にドルの価値は下がっていることになるため、こういう状態を「ドル安」といいます。
両方の状況から、まとめて「円高ドル安」とも呼ばれます。
円安
そして、円安とは。
これもその名の通り、円の価値が下がることを指します。
円高の真逆ですね。
「1ドル=100円」だった相場が、
「1ドル=101円」
「1ドル=102円」
というように、円の方が増えていけば「円安」という状態にあります。
これも円高の時と同じ要領で、1ドルに対し、1円が100個あれば対等だったところが、101個で対等、102個で対等、と円の価値が徐々に下がっているため、円安と呼ばれます。
また、こういう状況ですとドルの価値が高まっていることにもなるので、「円安ドル高」とも呼ばれます。
円高・円安に大きな影響を与えるのは、政策金利です。利上げが行われると円の価値が上がりやすく、円高になります。逆に利下げが行われると円の価値が下がり、円安になります。

円安・円高は相対的な用語
東日本大震災の影響もあり、2011年から2012年にかけては1ドル70~80円の超円高で推移していました。
当時「円高だ!」とマスコミが騒いでいたのを覚えている方も多いでしょう。その後数年で120円程度になった際に「円安になった!」と言われていましたが、現在(2024年)はさらに円安が進み、1ドル=150円台に達しています。現在からみれば1ドル120円も十分円高ですよね。
つまり、『1ドル=80円=円高、1ドル=120円=円安』という風に、そのレート自体が、円高・円安を表すものではないということです。円高・円安というのは、ある時期と比較することで使われる言葉になります。
もっとさかのぼっていくと、1ドル=360円の固定相場制の時代もありましたし、その当時と比較すれば、現在も「円高になった」と言えますよ。
FXチャートでの円高・円安とは?
円高と円安について、今までなんら意識していなかった場合、ちょっと意識しづらいかもしれません。
しかし、そんなに深く考える必要もないです。
FX投資をする場合に、ドル/円のように「/」の後に「円」が付く、いわゆる「対円チャート」の場合、
●チャートが上方向へ進んでいる ⇒ 円安
●チャートが下方向へ進んでいる ⇒ 円高
というように覚えておけば問題ありません。
あとは、「ドル/円が上がった」「ドル/円が下がった」なんて言い方もしますが、上がったという場合は円安、下がったという場合は円高、と解釈してください。
このあたりも、しばらくFXをやっていれば自然と身に付く感覚なので、特に気にする必要はありません。

円高・円安のメリット・デメリットとは?
円安と円高にはそれぞれメリット・デメリットがあります。それぞれみていきましょう!
円高のメリット・デメリット
円高になると、日本人にとっては「輸入品が安くなる」というメリットがあります。
1ドルで購入できるバナナがあったら、以前は100円で購入していたのが、80円で購入できるようになります。
「円高還元セール」のような広告を見たことがある方も多いでしょう。それはつまり「輸入品を安く販売しますよ」ということなのです。
しかし、海外に輸出する商品は、円高になると利益率が低くなるというデメリットがあります。
1ドルで売っていたリンゴの場合は、以前は100円で売れていたのが、80円になってしまいます。
売価が20円も値段が下がってしまえば、利益率は非常に悪くなってしまいますよね。かと言って、その分を値上げすれば、売れなくなってしまうでしょう。
ですから、円高で円の価値が高くなるとは言っても、日本の輸出企業にとっては、円高はあまり良いことではないのです。
円安のメリット・デメリット
円安の場合は反対に、1ドルで輸入していたバナナの場合は、以前は80円で済んでいたのが、100円かかるようになりました。
ですから、円安になると輸入品が高くなるというデメリットがあります。
しかし、1ドルで販売していたリンゴの場合は、以前は80円しか得られなかったのに、100円で売れるようになります。
ですから、輸出品にとって円安は、稼げるようになるというメリットがあるのです。
円高が日本企業に与える影響を詳しく紹介!
2024年現在は円安で国内の物価が高騰して苦しい生活を送っている人が多いですが、円高でも企業への悪影響があります。ここからは、2008年8月に始まった世界的金融危機の事例を参考に、円高で日本国内の企業がダメージを受ける理由を詳しく紹介します。
円高が起きた世界的金融危機
2008年8月の世界的金融危機で起こった急激な円高により、日本の世界的大企業であるトヨタやSONYも大きなダメージを受け、リストラや派遣切りを行なっていることが、当時は連日ニュースで騒がれていました。
その規模たるや、数千人~数万人というもの。
特に製造業で働く派遣・業務請負労働者は厳しく、2009年3月末までに40万人が失業すると言われたほど。
ちなみにこのような事態を招いたのは、前述の通り「急激な円高」。
円高とは、円の価値が上がること。
つまりは、日本の通貨の価値が上がったということです。
自国の通貨の価値が上がったのに、なぜ自国の経済が悪化するのでしょうか?
輸出企業にダメージ
一見、自国通貨である「円」の価値が高くなるならば、日本にとって良いように思えるもの。
しかし実際は、マイナスに働いてる。
それはなぜか??
その答えは・・・
国内の大手企業には「輸出に頼る企業」が多いからです。
そのため、円高のダメージをモロに受けてしまったのです。
なぜ円高が輸出企業にとってダメージが大きいかというと、、、
例えば、1ドル=100円だった時に商品を輸出し、アメリカでその商品が10ドルで売れたとします。
1ドル100円なので、10ドルで売れたら100円の10倍の1,000円になります。
しかし、円高が進んで1ドル=90円になってしまった場合。
全く同じ商品を作って全く同じように輸出して10ドルで売っても、90円の10倍の900円になってしまいます。
当然、商品を作るコストや運搬費用などは全く変わりません。(材料を国内で仕入れていた場合)
商品を作るコストは変わらず、円高によって生まれた「1,000円 - 900円」の差額の100円というマイナスだけが残る形となります。
当然、この100円は丸々損失となってしまいます。
逆に円安になって1ドル=110円になれば、10ドルで売れた場合は110円×10ドルで1,100円になります。
今までと同じ商品を作って同じように輸出しているだけ、つまりなんの苦労もしていないのに、逆に売上が100円上がるわけです。
以上が、輸出企業が円高でダメージを受ける理由(または、円安の恩恵を受ける理由)です。

円安時に日本の株価が上昇する理由
日本の場合、円安時に株価が上昇することが多いのですが、この理由も「日本の大企業はほとんどが輸出に頼る企業」だからです。
円安時には輸出企業が伸びる ⇒ 日本の大企業の多くは輸出企業 ⇒ よって国内の多くの企業が業績アップ ⇒ それぞれの企業の株価もアップ ⇒ 日経平均株価もアップ ⇒ その大企業の下請け会社も恩恵を受ける
・・・という流れで、円安時は好景気になりやすいのです。
なお、円安になると輸出が活発化し、日本に海外のお金が大量に入ってくることも、株価上昇の要因となります。
(円安になりすぎてもまずいのですが)
逆に円高時は、上記の流れと逆パターンを辿り、
円高時には輸出企業が衰える ⇒ 日本の大企業の多くは輸出企業 ⇒ よって国内の多くの企業が業績ダウン ⇒ それぞれの企業の株価もダウン ⇒ 日経平均株価もダウン ⇒ その大企業の下請け会社も煽りを受ける
となり、不景気が訪れやすくなります。
円高還元の効果も
以上のことから、日本では株価が上がると円安が進んだり(円安が進むと株価が上がったり)、逆に株価が下がると円高が進む(円高が進むと株価が下がる)わけです。
ただ、円高による不景気が訪れても、輸入企業だけは元気いっぱい。
円の価値が高くなったことで、従来より安く海外からモノを輸入できるようになるため、値下げが可能なのです。
これが世に言う「円高還元」。
円高も、悪いことばかりではないのです。
国内の輸入企業と輸出企業のバランスが取れれば、為替相場にいちいち景気が左右される機会も減るのでしょうが・・・
それにしても、、、
円の価値が上がる「円高」の方が、国内の多くの企業にダメージを与えて、日本の株価を下げてしまうというのは皮肉な話ですよね。
FXを始めるタイミングとしては、円高時/円安時のどちらが有利?
FXを始めるなら、「円高時」と「円安時」、どちらに始める方が有利なのか?
一概には言えないことなのですが、個人的には「円安時」だと考えています。
実際そう考える人は多く、円安時の景気回復が見込まれる頃からFXを始める人が急増します。
理由は、円安時には為替差益に加えて、スワップ金利も得やすくなるから。

対円通貨でFX取引をする場合、売り取引ではスワップ金利が手に入りません。
むしろ払う必要が出てきます。
円高時は売り取引がメインとなりますので、当然スワップ金利を払う場面が増えます。
しかし買い取引ならば、スワップ金利が手に入ります。
特に高金利な通貨を選んで取引すれば、長い目で見れば相当な金額となるスワップ金利での収入も見込めることに!
円安時は買い取引がメインとなりますので、当然スワップ金利を受け取る場面が増えるので、「FXを始めるには円安時が有利」だと考える人が多いです。
FX取引を始めるタイミングは、人それぞれ自分の都合・タイミングに合わせて決めるべきですが、円安の時期が一つの始め時であることは確かでしょう。
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