MT5の最適化(オプティマイズ)をもっと早く完了させたい・・・とお悩みのあなた!
MT5では、時間のかかる最適化作業を、自分が管理する別のPC・VPSや他人のPCの計算能力を利用して分散させることができます!
余剰の計算能力を借りれるポン!
MT4から進化したMT5のバックテスト機能としてよく注目されるのは最適化の効率を上げる「遺伝的アルゴリズム」ですが、この最適化の分散実行も非常に便利です。
MT5のバックテスト・最適化は、「エージェント」という単位で分散実行できます。これを利用して、自分の持つ別のPCやVPSで最適化を分散する「ローカルネットワークファーム」や、有料で他人のPCスペックを借りて最適化を行う「MQL5クラウドネットワーク」の機能が利用できます。
この記事では、最適化を分散実行する二つの方法について詳しく紹介します。MQL5クラウドネットワークは1時間あたりの料金目安が「0.08ドル」で、それほど高くはありませんので、ぜひ利用してみてください。
MQL5クラウドネットワークの仕組み・料金
まずは、MQL5クラウドネットワークの仕組みや料金、料金を支払う方法について紹介します。
最近はやりの余剰能力の貸し借りだポン!
- MQL5クラウドネットワークの仕組み
- MQL5クラウドネットワークの料金
MQL5クラウドネットワークの仕組み
MQL5クラウドネットワークは、お金を払って他人のPCスペックを借りて最適化(オプティマイズ)を行う機能です。自分のスペックを貸し出すこともでき、その場合は報酬を受け取れます。
MQL5クラウドネットワークはMT5の最適化にしか利用できず、MT4には対応していません。MT5でMQL5クラウドネットワークのサービスが可能になった背景には、最適化を行う際にPCの「コア」ごとの並列処理が可能になったことがあります。
EAの最適化は、パラメータの組み合わせを一つ一つバックテストしていき、成績のよい順に並び替える作業です。
例えばパラメータの組み合わせが100通り、自分のPCのコア数が10だとすると、並列処理が可能なMT5では1コア1個のパラメータのバックテストを割り当てて10個ずつ処理していきます。そのため、「オプティマイズ結果」タブには、一定の間隔ごとに10個のバックテスト結果が追加されていきます。
このような仕組みですので、100通りのうちの一部を別のPCが処理しても問題なく最適化結果を得ることができます。
最適化の分散処理により、自分の持つ別のPCやVPSで最適化を分散する機能「ローカルネットワークファーム」、ネットワーク経由で他人のPCスペックを借りる機能「MQL5クラウドネットワーク」が利用できるようになりました。
1つのバックテストを処理できるPCのそれぞれのコアのことを、MT5では「エージェント」と呼んでいます。エージェントは以下の3種類で、ストラテジーテスターの「エージェント」タブから確認できます。
名称 | 内容 |
---|---|
Local | MT5がインストールされているPC・VPSのコア |
Local Network Farm | MT5がアクセスできる別のPC・VPSのコア |
MQL5クラウドネットワーク | MQL5クラウドネットワーク経由でアクセスできるコア |
MQL5クラウドネットワークの料金
MQL5クラウドネットワークは、利用した分に応じた料金がかかります。月額の基本料金等はありませんので、利用しなければ料金は発生しないので安心です。
「PR」と呼ばれる、処理を行ったエージェントの性能によって時間あたりの料金が変わる仕組みですが、公式サイトによるとPR=100のエージェントの1時間あたりの料金は「0.08ドル」だそうです。
そんなに高くないポン!
使用料金は、具体的には以下の式で計算されます。
PRはエージェントの性能を示す指標なので、性能の良いエージェントほど高くなります。価格はどのエージェントでも同じです。
MQL5クラウドネットワークがこの計算式を採用しているのは、エージェントの性能によって生じる不公平を解消するためです。性能の低いエージェントだとバックテスト完了までに時間がかかってしまい、その分時間あたりの料金が高くなります。しかし、エージェントの性能指標が式に組み込まれることで、性能が低くて処理に時間がかかるエージェントを使ってしまっても料金が不利にならないようになっています。
MQL5クラウドネットワークを利用するには、MQL5コミュニティの会員登録が必要です。MQL5コミュニティであらかじめ料金をチャージし、MQL5クラウドネットワークを利用する都度そこから支払われます。
MQL5クラウドネットワークの使い方
ここからは、MQL5クラウドネットワークの具体的な使い方を紹介します!
MQL5クラウドネットワークのサイトでは「MetaTrader 5 ストラテジーテスターエージェント」というアプリケーションが提供されていますが、これは計算能力を提供する側の方のPCにインストールするものなので、料金を払って使う側のPCには不要です。
MQL5クラウドネットワークを利用するには、利用料金をMQL5コミュニティのアカウントに事前にチャージする必要があります。スムーズに利用開始するために、「チャージ」→「MQL5クラウドネットワーク設定」の順で進めることをおすすめします。
両方画像付きで紹介するポン!
MQL5コミュニティの料金チャージ方法
MQL5クラウドネットワークにチャージできる支払い方法は以下の通りです。クレジットカードとPayPalがありますので、日本人にも使いやすいです。
- クレジットカード(Visa、Mastercard、JCB、Discover)
- PayPal
- UnionPay
- WebMoney
MQL5コミュニティにログインし、右上のアカウント名にカーソルを当てると表示されるメニューから、「MQL5サービスをチャージ」をクリックします。
チャージに利用したい入金方法をクリックしてください。今回はクレジットカードを選択します。
金額を入力して、「チャージする」をクリックします。
金額を確認して、「支払いを承認」をクリックします。
カード情報を入力して「支払う」をクリックします。
MT5をすでに立ち上げていた場合はチャージ金額がすぐに反映されないため、一旦MT5を閉じて再起動してください。
MQL5クラウドネットワークの使い方
MQL5クラウドネットワークは、以下の方法でMT5から簡単に利用開始できます。
ストラテジーテスターの「エージェント」タブで右クリックすると表示されるメニューから「MQL5クラウドネットワークを使用する」にチェックを入れてください。
デフォルトの設定では、自分のPCとMQL5クラウドネットワークで分散して最適化処理を実施します。自分のPCを使いたくない場合は、「ローカルエージェントを使用する」のチェックを外してください。
あとは通常通りの手順で、MQL5クラウドネットワークで実施する最適化の設定を済ませて「スタート」をクリックしてください。
MT5のローカルネットワークファームの使い方
最適化を分散実行するもう一つの方法、ローカルネットワークファームは、自分が管理する別のPCやVPSで最適化が行えます。
単純に最適化の処理に使う台数を増やして早く終わるようにしてもいいですし、自分がメインで使うPCで最適化の設定のみ行い、実際の計算はほかのPCやVPSに任せるという方法もあります。最適化をするとPCが重くなってしまうことがありますが、後者の方法を使えばそれを避けることができます。
ストレスフリーで最適化ができるっコ!
ローカルネットワークファームは、指示を出す側のPCと、指示を受けて処理を行う側のPCの両方で設定が必要なので、順番に対応してください。
指示を受ける側のPCの操作
指示を受ける側のPCでは、「MetaTrader 5 ストラテジーテスターエージェント」をダウンロードし、IPアドレスを確認します。
専用ソフトが必要なのは、指示を受ける側のPCのみです。最適化の指示を出す側のPCには、専用ソフトは必要ありません。
MetaTrader 5 ストラテジーテスターエージェントは、MQL5クラウドネットワークの専用サイトからダウンロードします。
上記ページの中央にある「Download」をクリックしてダウンロードし、ダウンロードしたファイルを展開してください。
まず使用許諾契約書への同意画面が出るので、「同意する」にチェックを入れて「次へ」をクリックしてください。
その後、インストール先を指定して、「次へ」を押してください。特に事情がなければデフォルトのままで問題ありません。
次に、ショートカットを作成する場所を指定して「次へ」をクリックします。こちらも、特に事情がなければデフォルトのままで問題ありません。
セットアップ完了画面が表示されますので、「完了」をクリックしてください。
パスワードを自分の好きなものに変更し、「追加」をクリックすると、使用できるコアが追加されます。上の方にIPアドレスが表示されますので、メモしておいてください。このIPアドレスを、最適化開始の指示を出す側のPCに入力すれば利用できます。
指示を出す側のPCの操作
次は、最適化の指示を出す側のPCでの操作です。先ほど指示を受ける側のPCで確認したIPアドレスを入力していきます。
ストラテジーテスターの「エージェント」タブの「Local Network Farm」の上で右クリックし、メニューから「追加」を選択します。
「エージェントを加える」の画面で、「ネットワークをスキャン」の項目の「始点」と「終点」の両方に、最適化を行う側のPCで確認したIPアドレスとポート番号・パスワードを入力します。
「次へ」をクリックすると、エージェントが登録できます。
パスワードは、最適化を行うPCの方で変更したものを入力してください。デフォルトで「MetaTester」に設定されていますが、安全のために自分で設定したものに変えた方がいいです。
MT5で一部のエージェントを使用不可にする方法
エージェントの登録が終われば、基本的に利用可能なすべてのエージェントが最適化に使用されます。そのため、PCが重くなります。指示を出す側のPCでは最適化をしたくない場合、使いたくないPCのコアを使用不可にする必要があります。
一部のエージェントを使用不可にする方法には、一括設定と個別設定があります。
一括設定
エージェントタブで右クリックすると表示されるメニューから、「ローカルエージェントを使用する」のチェックを外すと、ローカルエージェントを全て利用しないように一括設定ができます。
個別設定
個別にエージェントを利用不可にするには、エージェントの名称の上で右クリックし、「無効化」を選択します。すると、右端に表示されるエージェントのステータスが「disabled」になります。この状態になったコアは、最適化には利用されません。
ちなみに、別のPCが利用できるのは最適化だけのようです。通常のバックテスト(使用するコア数は1個)の場合、最適化実施の指示を出した側のPCのコアをdisabledにしても、勝手にバックテストが始まり、1つコアが使用されてしまいます。
MQL5クラウドネットワークで計算能力を提供すれば稼げる?
MQL5クラウドネットワークは、自分のPCやVPSの余剰の計算能力を提供する形でも参加できます。しかし、利用者側の1時間あたりの料金目安が「0.08ドル」と安いので、あまり稼げるとは言えません。
特に、自分のPCでやる場合は電気代との兼ね合いで儲かるのかどうか計算するのが大変です。VPSであれば、電気代がかからないので、EA運用をしていない時期に利用するのはありかもしれません。
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