海外FX業者のMT4やMT5のスワップポイントは、日本円での金額を算出するのに複雑な計算が必要でとてもわかりにくいです。
計算方法が3種類あり、各海外FX業者によってバラバラなことも、さらに計算しにくい要因になっています。
- ポイント単位
- 金額単位
- パーセンテージ単位
この記事では、MT4・MT5で採用されている3種類のスワップポイントの計算方法を紹介します。また、仮想通貨など一部の銘柄でスワップポイントの表示がない場合はどうなるのかも紹介します。
他のサイトの記事を読んでわからなかった人でもわかるように詳しく書いているので、この記事を読んでスワップポイントの計算方法をマスターしてください!
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海外FX業者のスワップポイント確認方法【MT4・MT5】
海外FX業者のスワップポイントは、MT4・MT5で確認できます。
スワップポイントを表示させるには、気配値表示の銘柄名の上で右クリックすると表示されるメニューから「仕様」を選択します。
「仕様」では、「スワップタイプ」「買スワップ」「売スワップ」「スワップレート」の4つの情報が確認できます。
「スワップタイプ」に3種類のスワップポイントのタイプが表示されますので、「買スワップ」「売スワップ」に表示された数値を使って計算していきます。
- ポイント単位
- 金額単位
- パーセンテージ単位
「スワップレート」は、3倍スワップが付与されるタイミングのことで、「3」と書かれた曜日が3倍スワップデーとなります。
ここからは、それぞれのスワップタイプの計算方法を紹介します。
海外FX業者のポイント単位のスワップポイント【MT4・MT5】
まず、最も複雑なポイント単位のスワップポイントについて説明します。
MT4・MT5では、銘柄の最小単位のことを「ポイント」と呼びます。このポイントごとにいくらのスワップポイントを付与するかを決めるのがポイント単位の計算方法です。
お店のポイントカードの「100円ごとに1円付与」みたいな意味ではないよ
例えば、ドル円だと小数点第2位にあたる数字をpipsと呼びますが、その後ろにある、小数点第3位にあたるのが「ポイント」です。同様に、ユーロドルなどの5桁銘柄では、小数点第4位にあたるのがpips、小数点第5位にあたるのがポイントです。
単に最後の桁と考えるとわかりやすいよ!
ポイント単位の基本計算
ポイント単位の場合、スワップポイントの計算式の基本は「ポイントの単位(0.001や0.00001など)×MT4・MT5上のスワップポイントの数値」です。
ポイントの数値は「仕様」の「小数桁」の欄で確認することができ、ここが「3」となっていると「0.001」の意味になります。
ポイント制を採用しているFXGTのドル円の取引仕様をMT5上で見てみると、少数桁が「3」、スワップは買いが「-0.01」、売りが「-3.25」となっています。
気配値表示の銘柄名を右クリックして「仕様」を表示させてね!
これを計算すると、例えば買いのスワップポイントは「0.001×(-0.01)=-0.00001」となります。
これが通貨1枚ごとに付与されるスワップポイントにあたるので、この数値に取引数量をかけると、実際に口座から差し引きされるスワップポイントが計算されます。
1ロット(10万通貨)分取引していた場合、「-0.00001×100,000=-1円」となります。
この手順をまとめると、スワップポイントはこのような3つの数値のかけ算になります。
このように、円建て口座でドル円の取引を行った場合比較的簡単に計算できます。しかし、銘柄によっては計算方法に「スワップポイントを口座の基本通貨に変換する」という手順を入れなければいけないため、さらに複雑になります。
詳しく説明していくよ!
銘柄名による計算方法の違い
「ポイント単位×スワップポイントの数値」で算出される数値は、銘柄名の右側に配置される銘柄が単位になります。ドル円だと円、ユーロドルだとユーロですね。複雑ですが、これはルールとして覚えておきましょう。
MT5ではこの右側の銘柄のことを「プロフィット通貨」と呼びます。(MT4では「証拠金通貨」です)
銘柄名の配置で判定する方法だけでなく、MT5から銘柄別の「仕様」を開き、「プロフィット通貨」(MT4では「証拠金通貨」)の欄を見ることでも、スワップポイントの計算に使われる通貨を確認することができます。
ドル円の場合、このプロフィット通貨が円です。つまり、「ポイント単位×スワップポイントの数値」がそのまま円で計算されるので、単純に取引数量をかければスワップポイントが算出されました。
人気のドル円が計算しやすくてよかったね
これがユーロドルになると、プロフィット通貨がドルになるので、「ポイント単位×スワップポイントの数値」はドルで計算されます。
FXGTのユーロドルのスワップポイントで、実際に買い1ロットのユーロドルのスワップを計算してみると、「0.00001(ポイント単位)×-6.5(スワップポイント)×100,000(取引数量)=-6.5ドルとなります。
口座のベース通貨が円の場合、ドル円のレートを使ってドルを円に変換するので、1ドル=110円のとき、付与されるスワップポイントは「-6.5ドル×110円=-715円」になります。
基本の計算式に加えて、銘柄によっては口座の基本通貨への変換が必要ということを覚えておきましょう。
銘柄ペア名の右側の銘柄を「プロフィット通貨」と呼ぶ理由は、利益や損失は基本的に右側の銘柄で計算されるからです。例えば、ドル円が100円から110円に値上がりした場合は、「10円×取引数量」の利益が出ます。
ユーロドルの場合も同様で、1.20000から1.21000に値上がりした場合は、「0.01000ドル×取引数量」の利益が出ます。円建て口座の場合利益は円に換算されるのでわかりにくいですが、このような仕組みで利益が計算されています。
ほとんどの海外FX業者で、FX銘柄のスワップポイントにはポイント単位が採用されています。ポイント単位の計算方法に慣れると、短期トレードのコスト把握や、トルコリラなどのスワップ目的の長期取引の際に便利です。
海外FX業者の金額単位でのスワップポイント【MT4・MT5】
先ほど説明したポイント単位でのスワップポイントと比較すると、金額単位でのスワップポイントは計算がとても簡単です。
単純に、ポジション1ロットあたりのスワップポイントが金額で表示されます。
MT4・MT5上で確認できる「仕様」にスワップポイントの単位となる通貨とポイントが表示されるので、例えばこの取引条件では、買いのスワップポイントは-8.97ドルです。
なお、スワップポイントはブローカーごとにも異なりますが、同一ブローカーでも銘柄の種類ごとに異なる場合が多いです。金額タイプは、CFD銘柄で使われることがあります。
海外FX業者のパーセンテージ単位でのスワップポイント【MT4・MT5】
最後は、パーセンテージ単位でのスワップポイントです。こちらもかなり計算がややこしいです。
基本的な考え方としては、その銘柄の価格に対して、パーセンテージでスワップポイントが付与されます。
シンプルな例で説明すると、ドル円が110円、かつスワップのパーセンテージが1%だった場合、「110円×1%(つまり0.01)=1.1円」がスワップポイントの金額になるということです。
ただし、実際にはこのパーセンテージ単位は「年間のスワップポイントのパーセンテージ」で表示されるため、通常価格レートにパーセンテージをかけた金額を「360」で割って算出します。もちろん取引数量もかけますので、まとめるとこのような式になります。
年率換算なので、パーセンテージも数十%など高くなる場合もあります。実際のTitan FX(タイタンFX)のスワップポイントで計算してみましょう。
これは、ビットコイン(BTCUSD)のスワップポイントです。
現在レートが50,000ドル、取引数量が1ロット(そのまま1BTC)の場合で買いポジションのスワップポイントを計算すると、「50,000ドル×0.25×1÷360=約34.7ドル」ということになりますね。
また、銘柄の価格レートとしてどのレートを使うかも、仕様で確認できます。Titan FXは「現在価格によるパーセント表示」だったので、計算する際は現在レートを使用します。この他にも、ポジションオープン時のレートを使う場合もあります。
スワップポイントの記載がない海外FX業者
これまでに紹介した「ポイント単位」「金額単位」「パーセンテージ単位」以外の特殊な計算方法を用いる場合、MT4・MT5の仕様上にスワップポイントが表示されません。
例えばFXGTは、一部の仮想通貨銘柄で4時間おきにスワップポイントが徴収される特殊な方式を採用しています。
この方式の銘柄では、「仕様」の本来あるはずの場所にスワップポイントの情報が表示されません。
スワップポイントについてMT4・MT5上ではわからないので、公式サイトの記載を見たり、デモ口座でポジションを持って確認したりする必要があります。
海外FXのMT4・MT5ではポイント単位のスワップポイントがよく使われる
ここまでスワップポイントの3種類の計算方法を紹介しました。かなり複雑な計算になっていることがわかりましたね。
海外FX業者のFX銘柄でよく使われるのはポイント単位のスワップポイントなので、これだけでも計算方法をマスターしておくと便利です。
海外FX業者の仮想通貨銘柄のスワップポイント計算方法も、基本的には上記の計算方法が適用されます。しかし、土日の扱いなど独特な点もあります。
詳しくはこちらの記事にまとめています。
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