移動平均線とは、ある一定期間の終値の平均値の推移を表したもの。
相場が上昇傾向にあるのか下降傾向にあるのか、といったトレンド(流れ)を掴むために使われる指標で、トレンド系テクニカル指標の代表格とも言える存在です。
この移動平均線の見方にはさまざまなものがありますが、有名なのはゴールデンクロス・デッドクロスです。
この記事では、ゴールデンクロス・デッドクロスの見方や、MT4・MT5、TradingViewでの設定方法を紹介します!
移動平均線を2本表示させればいいポン!
移動平均線のゴールデンクロス・デッドクロスとは?
移動平均線のゴールデンクロス・デッドクロスとは、短期と長期の移動平均線の位置関係が逆転する現象のことです。
移動平均線は、計算対象に含める期間によって異なる線になり、その位置関係でトレンドを把握することができます。
以下の表をご覧ください。
黒い線が長期移動平均線、赤い線が短期移動平均線だとします。
短期移動平均線が長期移動平均線を上抜けたタイミングを青丸で囲ってあります。これが「ゴールデンクロス」といい、上昇トレンド転換のサインとされています。
反対に、緑丸で囲っている短期移動平均線が長期移動平均線を下抜けたタイミングは「デッドクロス」という、下降トレンド転換のサインとされています。
移動平均線のゴールデンクロス・デッドクロスの注意点
ゴールデンクロス・デッドクロスは見分け方は簡単で、初心者でも見つけることができます。
しかし、トレードに活用するためには以下の点に注意する必要がありますので気を付けてください!
- ダマシに注意する
- 遅行性に注意する
- レンジ相場に注意する
ダマシに注意する
ゴールデンクロス・デッドクロスは、FXでトレードする際の売買シグナルとして機能しますが、想定した方向に価格が進まず、ダマシになる可能性もあります。
次の画像が示すように、ゴールデンクロス後に価格が下落したり、デッドクロス後に価格が上昇するケースがあるため、トレードの際は可能な限りダマシを避け、想定した方向に価格が動く確率を高めることが重要です。
そのために気を付けるポイントとして、短期移動平均線と長期移動平均線傾きがあります。2つの方向が同じ方向を向いているかがポイントです。
短期移動平均線は、短期の価格変動を示しているため、長期移動平均線よりも速く反応します。そのため、短期移動平均線が長期移動平均線よりも上に位置するゴールデンクロスは、最近の価格が過去よりも高い水準にあり、強い買い圧力があることを示唆しています。
ゴールデンクロス後、長期移動平均線も短期移動平均線と同じ方向を向くということは、短期的にも長期的にもトレンド方向に圧力があることを示唆しています。
そのため、想定した方向に価格が進む可能性が高まります。
遅行性に注意する
ゴールデンクロスやデッドクロスは、短期の移動平均線が長期の移動平均線を上回る(下回る)ときに発生するチャートパターンで、強気(弱気)の可能性を示すものです。一方で、過去の価格データを用いて作成されており、未来に関する価格データを一切含んでいないため、遅行性があります。
この遅行性により、トレンドの始まりやトレンドの反転を捉えることが難しく、偽のシグナルが発生する可能性もあります。
そのため、ゴールデンクロス、デッドクロスを利用する際は、単純にクロスしたからといってエントリーするのではなく、この遅行性を理解した上で様々な視点で相場を検証することが重要です。
遅行性の度合いはテクニカル指標によって異なります。RSIやMACDなどのテクニカル指標は遅行性が比較的低いと言われています。
レンジ相場に注意する
次の画像が示すように、価格が一定の範囲内で上下に動くレンジ相場では、ダマシ(偽のシグナル)が発生しやすいです。レンジの上下の端でゴールデンクロスやデッドクロスが発生するものの、結局レンジ内に戻るケースです。
このダマシを避けるためには、現在の相場状況がトレンド相場なのかレンジ相場なのかを見分ける必要があります。
レンジ相場を見分けるには、同じ価格帯で価格が何度も抑えられたり、支えられていることを確認します。
価格が抑えられる価格帯に引ける水平線をレジスタンスライン、価格が支えられる価格帯に引ける水平線をサポートラインといいます。
このラインを引くことで、価格が現在どの位置で推移しているかを確認することができます。
レンジ相場であることが確認できれば、ゴールデンクロスやデッドクロスが発生した場合でもエントリーを見送ることで、無駄な損失を避けることができます。
MT4・MT5で移動平均線のゴールデンクロス・デッドクロスを確認する方法
ここからは、主に海外FX業者で使われる取引ツールのMT4・MT5で、ゴールデンクロス・デッドクロスを確認する方法を紹介します。
MT4・MT5でゴールデンクロス・デッドクロスを確認するには、MT4・MT5の標準機能で2種類の移動平均線を表示させる方法と、別途入手した専用ツール(カスタムインジケーター)を使う方法があります。
カスタムインジケーターについてはこちら↓↓↓↓↓
MT4とMT5はMetaQuotes社が開発した同じシリーズのトレードツールで、MT5の方が最新版です。操作性は似ていますので、この記事では、MT5の実際の画面を使ってゴールデンクロス・デッドクロスの設定方法を解説します。
MT4・MT5は、カスタマイズしやすいトレードツールとして人気だポン!
MT4・MT5で2種類の移動平均線を設定する
MT4・MT5では、複数のテクニカル指標(インジケーター)を同じチャートの上に表示することができます。
ゴールデンクロス・デッドクロスを確認するには、2種類の移動平均線を表示させ、それぞれ異なる期間に設定する作業が必要です。
手動だからちょっとめんどくさいっコ
どちらが短期でどちらが長期の移動平均線なのか見やすくするために、ラインの色も変更しておきましょう。
具体的な手順は以下の通りです。
MT4/MT5にログインし、「ナビゲータ」ウィンドウを表示させます。
ナビゲータウィンドウはデフォルトで表示されますが、もしウィンドウを閉じてしまっていた場合は、上部の「表示」メニューから「ナビゲータ」をクリックして表示させてください。
ナビゲータウィンドウでは、メニューの右側にある「+」マークをクリックすると、詳細なメニューが展開されます。インジケーター(テクニカル指標)のメニューを展開したい場合は、「指標」の左の「+」マークをクリックしてください。
指標のメニューを展開したら、さらに「トレンド系」のメニューを展開すると、移動平均線(Moving Average)が表示されます!
移動平均線(Moving Average)のインジケーター名をチャートの適当な場所にドラッグ&ドロップします。
移動平均線のパラメータの設定を行い、「OK」をクリックします。ゴールデンクロス・デッドクロスは短期移動平均線と長期移動平均線を設定しますので、「期間」欄で1本目は「5」、2本目は「25」など、異なる期間設定を入力してください。
これで、1本目の移動平均線がチャートに表示されます。
テクニカル指標(インジケータ)は計算対象となる期間を短くすると直近の値動きに敏感に反応するようになります。逆に、期間を長くすると、直近の値動きの影響が少ない長期の分析が可能になります。ゴールデンクロス・デッドクロスでは、判定に使う2種類の移動平均線の設定をどうするかでサインが現れるタイミングが変わりますので、好みの設定に調整してください。
手順1からの手順を繰り返し、2本目の移動平均線をチャートに適用します。
どちらが短期・長期の移動平均線かわかりやすくするために「スタイル」欄で色の設定を変更しておくと便利です。
MT4・MT5の標準機能でできるのはここまでです。ゴールデンクロス・デッドクロスが発生したタイミングは目視で確認することになります。
ゴールデンクロス・デッドクロスが発生したタイミングでアラートを鳴らしたい方は、カスタムインジケータを利用してください。
MT4・MT5でゴールデンクロス・デッドクロスのカスタムインジケーターを利用する
MT4・MT5は世界中で利用されている人気のFX取引ツールです。人気の理由の一つに、ユーザーが独自のツールを作成し、販売できる点があります。
この独自ツールは「カスタムインジケーター」と呼ばれており、Gogojungle(ゴゴジャン)などのサイトで販売されています。
ゴールデンクロス・デッドクロスが発生した際にアラートを出して教えてくれるツールはいくつか販売されており、無料のものもあります。
こちらは無料ツールの「移動平均線のゴールデンクロスとデッドクロスをサイン&アラートで教えてくれるサインツール」の画面です。
このようなツールを利用すると、常時チャートを見ていなくても、ゴールデンクロス・デッドクロスの発生タイミングを把握することができます。
仮想通貨取引所のTradingViewでゴールデンクロス・デッドクロスを確認する方法
続いては、仮想通貨取引所でよく利用されているTradingView(トレーディングビュー)でゴールデンクロス・デッドクロスを確認する方法を紹介します。
TradingViewは多くの仮想通貨取引所で採用されている取引ツールです。仮想通貨取引所はそれぞれオリジナルのブラウザの取引ツールを提供していますが、チャート機能はTradingViewのものを使用していることが多いです。TradingView本家サイトはこちら↓↓↓↓↓
今回は、日本人に人気の仮想通貨取引所Bybit(バイビット)のTradingViewでゴールデンクロス・デッドクロスを確認する方法を紹介します。
TradingViewでゴールデンクロス・デッドクロスを表示させる方法
Bybit(バイビット)のTradingViewチャートでゴールデンクロス・デッドクロスを確認するには、MT4・MT5と同様に2本の移動平均線を表示させます。
移動平均線を表示させるには、時間足表示の隣にある「指標」をクリックします。
検索ウィンドウが表示されますので、ABC順で探すか、移動平均線の種類を入力すれば、移動平均線がチャートに貼り付けられます。
TradingViewでは、移動平均線の名称は移動平均線の各タイプになっています。よく使われるのは、SMA(単純移動平均線)とEMA(指数平滑移動平均線)です。移動平均線の種類について詳しくはこちら↓↓↓↓↓
TradingViewでゴールデンクロス・デッドクロスの設定を変更する方法
TradingViewでゴールデンクロス・デッドクロスの設定を変更するには、チャートに移動平均線を表示させた状態で、サブウィンドウの上部に小さく表示されるインジケーター名(EMAやSMAなど)の近くにある歯車マーク(設定ボタン)をクリックします。
移動平均線の各種設定が入力できます。
ゴールデンクロス・デッドクロスをほかのテクニカル指標と組み合わせて勝率アップ!
ゴールデンクロス・デッドクロスはダマシが発生することもありますし、レンジ相場ではうまく機能しません。
MACDやボリンジャーバンドなどのほかのテクニカル指標と組み合わせて勝率アップを目指しましょう!
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