Bybitの税金計算はどうする?初心者向けに簡単なやり方を紹介します

  • 「海外取引所のBybit(バイビット)で利益が出たんだけど、税金ってどうなるの?」
  • 「Bybitは海外だから、税務署にはバレないのかな…?」
  • 「Bybitの取引履歴ってどうやって取得するの?税金計算が面倒でよく分からない…」

海外の仮想通貨取引所Bybit(バイビット)は、豊富な取扱通貨やデリバティブ取引、多様な運用サービスなど、国内取引所にはない魅力がたくさんあります。しかし、Bybitで利益が出た場合に、多くの日本人ユーザーが直面するのが「税金」の問題です。「海外の取引所だから日本の税金は関係ないのでは?」と考える方もいるかもしれませんが、それは大きな誤解です。

「Bybitの税金計算って、国内取引所と何か違うの?」「どうやって計算すればいいのか、手順が分からなくて不安…」「面倒な税金計算を、もっと簡単に済ませる方法はないの?」と、頭を悩ませている初心者の方や、「ずぼらさん」も多いのではないでしょうか。

この記事では、Bybitを利用している方が、その取引で得た利益に対する税金について、基本的なルール、損益計算の考え方、そして面倒な税金計算を簡単に行うための具体的なやり方を、2025年現在の情報に基づき、分かりやすい言葉で解説します。難しい税法の専門的な話は最小限に、「これだけ知っておけば、あなたはBybitの税金について理解し、安心して確定申告の準備を進められる」というポイントに絞ってお伝えします。

この記事を読めば、Bybitの税金に関する疑問や不安が解消され、あなた自身の確定申告に向けた第一歩を、無理なく踏み出せるはずです。

目次

Bybitでの利益にも税金はかかる!【海外取引所の基本】

まず、最も重要な基本ルールから確認しましょう。海外の仮想通貨取引所であるBybitで得た利益にも、日本の居住者であれば、原則として日本の税金(所得税)がかかります。

「海外だからバレない」は間違い!

「Bybitは海外の取引所だから、日本の税務署には取引履歴がバレないのでは?」と考える方もいるかもしれませんが、その考えは非常に危険です。

なぜ海外取引所の利益も把握されるのか?

  • 国際的な情報交換: 日本の国税庁は、租税条約などに基づき、外国の税務当局と情報交換を行っています。これにより、海外の金融機関(仮想通貨取引所を含む)にある日本人の口座情報が、日本の税務署に提供される可能性があります。
  • 銀行口座の入出金履歴: Bybitで得た利益を最終的に日本円に換金する場合、多くの場合、国内の銀行口座を利用することになります。税務署は銀行口座の入出金履歴を調査する権限を持っており、不審な大口の入金があれば、その出所について説明を求められる可能性があります。
  • 国内取引所との連携: Bybitへ仮想通貨を送金したり、Bybitから受け取ったりする際に、国内の仮想通貨取引所を利用することが多いです。国内取引所は日本の金融庁の監督下にあり、税務署への情報提供義務があるため、あなたの仮想通貨の流れが間接的に把握される可能性があります。

「海外だから大丈夫」という安易な考えは捨て、Bybitで利益が出た場合も、国内取引所と同様に、適切に税金を計算し、申告する必要がある、ということをまず認識してください。

Bybitでの利益は何所得?(原則「雑所得」)

Bybitでの取引で得た利益は、国内取引所と同様に、個人の場合、原則として「雑所得(ざつしょとく)」に分類されます。

雑所得の税金計算のポイント

  • 総合課税: 雑所得は、給与所得など他の所得と合算され、その合計額に対して所得税率が決まる「総合課税」の対象となります。
  • 累進課税: 所得税率は、合計所得金額が高くなるほど税率が高くなる「累進課税」が適用され、5%から最大45%まで段階的に上昇します。これに住民税(原則10%)が加わります。
  • 損益通算と繰越控除: Bybitでの取引で損失が出た場合でも、その損失は給与所得や事業所得といった他の所得区分の所得と損益通算することはできません。また、損失を翌年以降に繰り越す「繰越控除」も認められていません。

これらの基本的な税金のルールは、国内取引所を利用している場合と変わりありません。

仮想通貨の税金に関する基本的なルールについて、もっと詳しく知りたい場合は、こちらの記事も参考にしてください。
【要注意】仮想通貨の税金、ぶっちゃけどうなの?面倒だけど無視できない話

Bybitの税金計算が難しい理由とは?

Bybitの税金計算は、基本的なルールは国内取引所と同じですが、国内取引所だけを利用している場合に比べて、より複雑で、面倒になりがちです。その理由を見ていきましょう。

理由1:多様な取引履歴(現物・デリバティブ・Earnなど)

Bybitは、非常に多様なサービスを提供しています。それぞれのサービスで利益が発生する可能性があり、その全ての取引履歴を正確に把握し、損益を計算する必要があります。

Bybitの主な取引と課税タイミング

  • 現物取引: 仮想通貨を売買した際の差額が利益(または損失)となります。
  • デリバティブ取引(無期限契約、先物など): レバレッジをかけた取引の決済時に生じた利益が課税対象となります。
  • Bybit Earn(ステーキング、レンディング、積立など): これらのサービスで報酬として仮想通貨を受け取った場合、受け取った時点での時価が所得として認識されます。
  • ローンチパッド/ローンチプール: 新しいトークンを有利な価格で購入したり、報酬として受け取ったりした場合も、課税対象となる可能性があります。
  • コピートレード: コピートレードで生じた利益も、もちろん課税対象です。

これらの多様な取引の全てについて、「いつ、どの取引で、いくらの利益(または損失)が発生したのか」を正確に記録・計算する必要があります。

理由2:取引履歴の取得と管理の手間

Bybitでの税金計算を行うためには、まずBybitのウェブサイトから、あなたの全ての取引履歴をダウンロードする必要があります。

取引履歴の取得と管理

  • 複数の履歴ファイルをダウンロード: Bybitでは、取引の種類(現物、デリバティブ、資金調達など)ごとに、異なる場所から取引履歴ファイル(多くはCSV形式)をダウンロードする必要があります。
  • 英語表記の可能性: ダウンロードした取引履歴ファイルの一部が英語で表記されている場合があり、内容を正確に理解するのが難しい場合があります。
  • ファイル形式の確認: 税金計算ツールなどを利用する場合、ツールがBybitの取引履歴ファイルの形式に対応しているか確認する必要があります。Bybitの仕様変更などでファイル形式が変わると、ツールが正しく読み込めなくなる可能性もあります。
  • 長期間の保管: 税務調査は過去数年分に遡って行われる可能性があるため、ダウンロードした取引履歴ファイルは、少なくとも5年〜7年間は安全な場所に保管しておく必要があります。

これらの取引履歴の取得と管理は、特に取引回数が多い場合、非常に手間のかかる作業となります。

理由3:国内取引所との資金移動の考慮

多くのBybitユーザーは、日本の国内取引所(コインチェックなど)と組み合わせて利用しています。この取引所間の仮想通貨の移動も、税金計算において考慮する必要があります。

取引所間移動の税金計算

  • 移動自体は非課税: あなた自身の国内取引所の口座から、Bybitのあなたの口座へ仮想通貨を移動させる行為自体は、利益が確定していないため、原則として課税対象にはなりません。
  • 取得価額の引き継ぎが重要: しかし、税金計算を行う上では、Bybitに移動させた仮想通貨を、いつ、いくらで(国内取引所で)購入したのか、という「取得価額」の情報が非常に重要になります。
  • 自分で記録・管理が必要: 取引所間で仮想通貨を移動させると、その購入履歴の情報は移動先の取引所には引き継がれません。したがって、あなた自身が、「どの取引所で、いつ、いくらで購入した仮想通貨を、Bybitに移動させたか」という記録を、正確に管理しておく必要があります。

この取引所間の資金移動の記録を怠ると、Bybitで売却した際の正確な取得価額が分からなくなり、損益計算ができなくなってしまう可能性があります。

Bybitの税金計算を簡単に行う方法【初心者向け】

Bybitでの税金計算は、ここまで見てきたように、非常に複雑で面倒な作業です。手計算でやろうとすると、膨大な時間がかかるだけでなく、計算ミスをしてしまうリスクも高いです。特に、ずぼらさんにとっては、確定申告の最大の壁となるでしょう。

そこで、Bybitの税金計算を簡単かつ正確に行うために、「仮想通貨税金計算ツール」を活用することを強くお勧めします。

仮想通貨税金計算ツールを活用する

仮想通貨税金計算ツールとは、Bybitを含む様々な取引所からダウンロードした取引履歴ファイルを読み込み、日本の税法に基づいて、年間の仮想通貨取引で生じた損益(所得)を自動で計算してくれるウェブサービスやソフトウェアのことです。

税金計算ツールのメリット

  • Bybitに対応: 多くの主要なツールは、Bybitの現物取引、デリバティブ取引、Earnなど、多様な取引履歴の読み込みに対応しています。
  • 自動で損益計算: 日本の税法に基づいた計算方法(移動平均法または総平均法)で、年間の仮想通貨所得を自動で計算してくれます。
  • 複数の取引所を一括管理: Bybitだけでなく、コインチェックやbitbankといった国内取引所、他の海外取引所、そしてMetaMaskなどのウォレットの取引履歴もまとめて計算できます。
  • 時間の節約と計算ミスの防止: 手計算に比べて、損益計算にかかる時間と労力を大幅に削減し、計算ミスのリスクを減らすことができます。

Bybit対応のおすすめ税金計算ツール(例)

ここでは、2025年現在、Bybitに対応しており、多くのユーザーに利用されている代表的な仮想通貨税金計算ツールの例をいくつかご紹介します。(※サービスの仕様や料金は変更される可能性があります。必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。)

Bybit対応のおすすめツール

サービス名主な特徴・初心者向けポイント料金プラン(目安)
Gtax(ジータックス)Bybitを含む国内外の主要な取引所に幅広く対応。デリバティブ取引やDeFiの取引履歴にも対応しており、機能が豊富。初心者向けのガイドも充実しています。無料プラン(一定件数まで)、有料プラン(取引件数に応じて数千円〜数十万円/年)
Cryptact(クリプタクト)こちらもBybitに強く、非常に多くの海外取引所やブロックチェーンに対応しています。対応通貨や取引の種類が豊富で、複雑な取引が多いユーザーに支持されています。サポート体制も比較的充実しています。無料プラン(一定件数まで)、有料プラン(取引件数に応じて数千円〜数十万円/年)

これらのツールは、ウェブサービスとして提供されており、インターネット環境があればPCやスマートフォンから利用できます。まずは無料プランで、Bybitの取引履歴ファイルが正常に読み込めるか、基本的な機能が使えるかなどを試してみるのが良いでしょう。

ツールを使った税金計算の具体的な流れ

税金計算ツールを使った場合、Bybitの税金計算は以下のステップで進めることになります。

ツールを使った税金計算の基本的な流れ

  1. Bybitから取引履歴ファイルをダウンロード: Bybitのウェブサイトにログインし、現物取引、デリバティブ取引、資金調達など、関連する全ての取引履歴ファイルをCSV形式などでダウンロードします。(※同時に利用している他の取引所やウォレットの履歴もダウンロードします。)
  2. ツールに取引履歴ファイルをアップロード: 選んだ税金計算ツールのウェブサイトでアカウント登録し、ダウンロードした取引履歴ファイルを全てアップロードします。
  3. 取引内容の確認・修正(必要な場合): ツールが自動で判別できなかった取引(例:特定のマイナーコインの取引や、一部のDeFi取引など)があれば、手動で修正・入力します。取引所間の資金移動なども、ツール上で正しく認識されているか確認します。
  4. 損益計算の実行と結果確認: ツールを実行し、年間の損益計算結果を確認します。
  5. 確定申告の準備: ツールが出力した損益計算の結果を元に、確定申告書の作成準備を進めます。

ツールを使えば、最も面倒な「計算」の部分を自動化できます。ただし、その前提となる「取引履歴のダウンロード」と「取引内容の確認・修正」は、あなた自身が行う必要があります。

Bybitの税金計算に関するQ&A

ここでは、Bybitの税金計算に関して、初心者の方が抱きがちな疑問に、Q&A形式でまとめました。

Bybitから確定申告のお知らせは来る?

いいえ、Bybitのような海外取引所から、日本のユーザーに対して「確定申告のお知らせ」や「年間取引報告書」のようなものが送られてくることは、基本的にありません。

  • 日本の税法に基づく確定申告の義務は、あなた自身にあります。
  • 年間の損益計算に必要な取引履歴は、あなた自身がBybitのウェブサイトからダウンロードし、管理する必要があります。

「取引所から連絡がないから、申告しなくても大丈夫」ということでは全くありません。自己責任で取引履歴を管理し、申告の準備を行う必要があります。

税理士に相談した方がいい?

以下のような場合は、仮想通貨の税務に詳しい税理士に相談することを強くお勧めします。

税理士への相談を検討すべきケース

  • 取引回数や取引額が非常に大きい: 自分での管理や計算が困難な場合。
  • デリバティブ取引やDeFiなど、複雑な取引が多い: 税務上の扱いが不明確な取引が多い場合。
  • 税金計算ツールを使ってもエラーが解消できない、計算結果に不安がある: ツールの計算結果を検証し、正確な申告を行いたい場合。
  • 法人化を検討している: 個人と法人のどちらが有利か、専門的なアドバイスが欲しい場合。
  • 確定申告自体が初めてで、全てのプロセスに不安がある: 損益計算から申告書の作成・提出までを任せたい場合。

税理士に依頼すると費用はかかりますが、税務調査のリスクを減らし、正確な申告を行うことができるという大きな安心感が得られます。

もしBybitでの利益を申告しなかったらどうなる?

Bybitでの利益を意図的に申告しなかった場合、それが後から税務署に発覚すると、重いペナルティが課される可能性があります。

無申告・過少申告のリスク

  • 追徴課税: 本来納めるべきだった税金に加え、無申告加算税や過少申告加算税、そして納税が遅れた期間に応じた延滞税が課されます。
  • 重加算税: 意図的に所得を隠したと判断された場合は、さらに重い重加算税が課される可能性があります。
  • 税務調査: 申告内容に不審な点が見られたり、国内外の資金移動から高額な利益が推測されたりすると、税務署による税務調査の対象となる可能性があります。

「海外取引所だからバレない」という考えは非常に危険です。日本の居住者である以上、海外で得た所得も申告する義務があります。ルールに従って、適切に申告・納税しましょう。

まとめ

今回は、海外の仮想通貨取引所Bybitを利用している方向けに、税金計算の基本的なルール、なぜ計算が難しいのか、そして面倒な計算を簡単に行うための具体的なやり方を解説しました。

  • Bybitのような海外取引所で得た利益も、日本の居住者であれば、原則として日本の税金(所得税の雑所得)の対象となる。「海外だからバレない」は大きな間違い
  • Bybitの税金計算が難しい理由は、多様な取引履歴(現物、デリバティブ、Earnなど)取引履歴の取得・管理の手間、そして国内取引所との資金移動の考慮が必要だから。
  • Bybitの税金計算を簡単かつ正確に行うためには、「仮想通貨税金計算ツール」の活用が非常に有効。GtaxやCryptactなどのツールがBybitに対応している。
  • ツールを使う基本的な流れは、Bybitから取引履歴をダウンロード → ツールにアップロード → 損益計算実行 → 結果確認
  • Bybitから確定申告のお知らせは来ない。自己責任で取引履歴を管理し、申告の準備を行う必要がある
  • 取引が複雑な場合や、計算に不安がある場合は、仮想通貨の税務に詳しい税理士に相談するのが最も安全で確実。
  • 利益を申告しないと、後から重いペナルティ(追徴課税)が課されるリスクがある。

Bybitは魅力的なサービスを多く提供している取引所ですが、その利用には税金に関する正しい理解と適切な対応が不可欠です。「面倒くさい」と感じる税金計算も、便利なツールを活用すれば、その負担を大きく軽減できます。この記事で解説したポイントを参考に、あなたのBybitでの利益を正確に計算し、安心して確定申告の準備を進めてください。

仮想通貨の税金に関するより網羅的な情報や、確定申告を怠った場合のリスクなどを詳しく知りたい場合は、こちらの記事も参考になるはずです。

【要注意】仮想通貨の税金、ぶっちゃけどうなの?面倒だけど無視できない話

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