Bybit(バイビット)には、BITトークンなどをステーキングすると、新しい仮想通貨が無料でもらえる「ローンチプール」と、BITトークンを使って新しい仮想通貨を購入する「ローンチパッド」があります。
似たような名前なので違いがわかりにくいですが、無料でもらえるか、購入するかというのが大きな違いです。
やはり無料なのでこれまでローンチプールをメインに参加していたのですが、最近、ローンチパッドの方が儲かることに気が付きました。
この記事では、ローンチパッドが儲かる仕組みや注意点、過去の開催イベントでどれだけ儲かったかを紹介します。
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ローンチパッドの仕組みと注意点
ローンチパッドの基本的な仕組みは、BITトークンと引き換えに新しい仮想通貨を購入するものです。
BITトークンというのは、Bybit(バイビット)で様々なキャンペーンに参加する際の条件になることの多いトークンです。Binance(バイナンス)のバイナンスコイン(BNB)とは異なり、発行元が直接Bybitとなっているわけではなく、BitDAOという組織のトークンなのですが、このBitDAOはBybitが主導している組織なので、実質的には「BITトークン=Bybitのトークン」というイメージになります。
対価を払って購入する形式なのになぜ儲かるかと、ローンチパッドは新規発行される仮想通貨を先行購入できる仕組みなので、発行後すぐに値上がりするケースが多いからです。
国内取引所でも、コインチェックが新規発行されるパレットトークンの先行販売(IEO)を行った際は、最初に大きく値上がりしたことで話題になりましたね。後で値崩れするかどうかはともかく、一番最初は安く買えるチャンスなので儲かりやすいです。
BITトークンの継続保有が必要
ローンチパッドは仕組みが少し複雑で、「買いたい分だけ買えるわけではない」ことがポイントです。毎回5日程度の「計測期間」が設定されていて、その期間内にBybitのウォレット内にどれだけBITトークンを保有していたかで、購入できる金額が決定します。
ちなみにこのBITトークン保有金額の要件がかなりシビアです。
参考までに、前回のローンチパッドで「REAL」というメタバース(仮想空間)の通貨が登場した際には、約200BIT(約4万円)を保有していて、1REAL分の購入枠がもらえただけでした。4万円というのは購入枠の割り当ての計算に使われるだけの数値なので、実際に1REALに対して支払ったのは約0.4BITと少額です。
どれぐらいのBITトークンを保有していたらどれぐらい購入できるかは、ローンチパッド用の購入枠の総額を他の参加者と山分けする形になるので、毎回変動します。人気の仮想通貨ほど、BITトークンをたくさん持っていないと購入することができないということですね。
コミット期間が短い
BITトークンの保有量の計測期間5日が経過した後、保有しているBITトークンのうち最大いくらを新しい仮想通貨の購入に割り当てたいかを申請する「コミット期間」というものがあります。
このコミット期間中に申請しなければ、新しい仮想通貨は入手できません。
ただ、このコミット期間は毎回7時間半と非常に短いです。
申請はスマホでもできるので、サラリーマンで仮想通貨投資をしている人は、仕事中にトイレに行ってスマホでボタンを押す必要があるかもしれません。
スマホアプリのトップページから「ローンチパッド」をクリックすると、コミット期間の申請ができる画面に移動できます。
購入可能額の目安は4万円で新規仮想通貨1単位
REALの場合は、約200BIT(約4万円)を保有していて、1REAL分の購入枠がもらえましたが、過去の開催状況から計算すると、他のローンチパッドでもおおむね1~10程度の新規仮想通貨が受け取れるようです。
購入可能額は下記の計算式で行われます。
実際に獲得できる新規仮想通貨の数量 = (お客様がコミットしたBIT÷参加者全員がコミットしたBIT)× 本イベントに割り当てられた新規仮想通貨の数
そのため、例えばREALとSISなどは、参加者全員のコミットしたBITと、ローンチパッドに割り当てられた新規仮想通貨の数がほぼ同じなので、同数のBITを保有していたとしたら、同数の新規仮想通貨を受け取れたということになります。
一方、PTUの方は、それより少しコミット数が少ない(つまり人気がない)ですが、割り当て量が多いので、大体8PTU程度受け取れたようです。
なお、新規発行の仮想通貨は儲かる傾向があるということがはっきりしてきたためか、参加者数やコミットされたBITトークンの数量は、増加傾向にあります。
初日売り抜けは有効?
下の章で検証していますが、これまでローンチパッドに登場した仮想通貨は、どれも購入時のレートから5倍以上は値上がりしています。このため、ローンチパッドで購入して5倍になったところで売り抜けるという戦略をとることもできます。
これまでの傾向からすればこの方法で確実に儲けることができますが、1人あたりの購入上限が数百~数千枚に制限されているので、必然的に儲けられる幅にも制限が出てきてしまいます。
仮想通貨によって微妙に異なりますが、大体の数字としては、1仮想通貨あたり500ドル程度の購入が可能です。過去の開催実績でいえば、1枚の価格が0.1ドルのCBXだと5000枚、1枚の価格が1ドルのREALだと、500枚の購入制限がついていました。
このため、500ドルが5倍になったところで売り抜けたとすると、想定される利益は約20万円となります。
しかし、500枚の新規仮想通貨を手に入れるために必要なBITトークンの数を考えると、REALの場合で約2,000万円なので、過去毎回必ず値上がりしているということを加味しても、少し高い投資といえるでしょう。
BITトークンそのものの値上がり益を期待して保有しつつ、ローンチパッドにも参加したい人向けの投資になります。
KYCレベル1が必要
Bybitは本人確認(KYC)なしでも送金金額の制限が緩いため、KYCをしなくても利用できますが、ローンチパッドに参加するにはKYCが必要です。参加したい人は早めに終わらせておきましょう。
過去の仮想通貨の値上がり状況
基本的に、最初は爆上げします。というのも、最初の価格がおおむね1ドル以下と非常に低く抑えられているからです。
これまでの仮想通貨の最初の価格を見てみます。ちなみに、当初の販売価格はキャンペーン開始時に設定されていて、固定です。BITトークンの時価レートに沿ってBITトークンとの交換が行われます。
CropBytes(CBX) | 1 CBX = 0.1 ドル |
---|---|
Genopets(GENE) | 1 GENE = 0.8 ドル |
Pintu(PTU) | 1 PTU = 0.25 ドル |
Symbiosis Finance(SIS) | 1 SIS = 1 ドル |
Realy(REAL) | 1 REAL = 1 ドル |
izumi finance(IZI) | 1 IZI = 0.04 ド |
ここから、過去にローンチパッドに登場した仮想通貨のチャートをみていきます。
CBX
CropBytes(CBX)は農業系ゲームの仮想通貨です。最近Bybitのキャンペーンに登場するゲーム系仮想通貨は、まだプロジェクトの企画段階で実際のリリースはまだというものも多いのですが、CropBytesは、以前からゲームとしてリリースはされていて、仮想通貨だけが新たに作られた状態です。
おもしろいかどうかはわかりませんが、海外ではそれなりに知名度があるようでした。
Bybitに上場以降のチャートは、猛烈に上がった後、停滞しています。日足チャートで長い上ひげになっているので、価格が上昇したのは最初の1日だけだったということですね。
170倍にあたる17ドル台まで上昇したあと0.4ドルまで下がっています。ローンチパッドで購入した人は1CBXを0.1ドルで購入していることを考えると、0.4ドルになっても4倍は儲かっている計算になりますが、今後の期待が持てそうかというと微妙なところでしょう。
GENE
GENEの正式名称は「Genopets」というもので、「ペット」という名前が入っていることからもわかる通り、ポケモンのようなモンスター育成系のゲームです。
こちらはまだリリースされておらず、デモ版だけプレイできる状態です。ジャンルとしてはAxie Infinity(アクシーインフィニティ)と同じだと思われますので、人気が出ると値上がりするかもしれませんね。
上場以降の日足チャートを見てみると、CBXほど猛烈に値下がりしているわけではありません。順調に上場した後、2021年の11月30日から下がり始めていますが、コロナのオミクロン株の影響などで主要仮想通貨が一斉に値下がりしている状況なので、仮想通貨市場全体が上昇局面になってからどうなるかに注目する形になるでしょう。
PTU
Pintu(PTU)は、インドネシアを拠点とする東南アジア有数の暗号資産取引所のトークンだそうです。
Bybitは「東南アジア有数の」と紹介していますが、CoinMarketCapで見ると、現物にもデリバティブにも名前が入っていません。
個人的にはそれほどほしい気持ちにはなりませんが、ローンチパッドでは、1 PTU = 0.25 ドルと安く入手できていました。
日足チャートは、CropBytes(CBX)と同じように、大きな上ひげをつけた後停滞しています。しかし、こちらも元値が0.25ドルであることを考えると、値下がり後でも5倍以上の利益は出ているようです。
SIS
Symbiosis Finance(SIS)は、新しくできた分散型取引所(DEX)のトークンです。マルチチェーンに対応しているのが特徴です。サービス自体がまだ正式スタートしていないので、評価はこれからということになり、SISを保有するとすれば青田買いの状態になります。
確かにマルチチェーンだと便利なのですが、SIS以外にもいくつかマルチチェーンのDEXは出てきているようですし、どこまで知名度を上げられるかは不明です。
日足チャートは上ひげではありますが、CBXやPTUと比べると、上げ幅・下げ幅ともに緩やかですね。今仮想通貨市場全体が低迷していることもあり、こちらも実際の評価はまだまだこれからということになるでしょう。
REAL
Realy(REAL)は、メタバース(仮想空間)の仮想通貨です。最近メタバース系のプロジェクトは続々と立ち上がっていますが、グラフィックはきれいです。
プレイステーション系ゲームのグラフィックを基準にすると普通ですが、今売れているメタバースのディセントラランドやザ・サンドボックスが下記のようなもっとグラフィックがひと昔前のカクカクなタイプなので、比較的きれいという評価になります。
個人的にはほんわか系メタバースのMy Neighbor Alice(ALICE)の方が注目しています。
日足チャートを見てみると、上ひげはあまりなく、2日目以降も上昇しています。ビットコイン(BTC)など主要仮想通貨が値下がりしている中での上昇なので、かなり期待されていると考えてもいいのではないでしょうか。
ちなみに、冒頭で紹介した通り約200BIT(約4万円)を保有していて、1REAL購入できただけだったので、上場後現物市場で少し追加購入してみました。
BITトークン保有量がカギ
ローンチパッドに参加するには、BITトークンの保有量が多い必要があります。
さらにお得なことに、現物ウォレットで保有している必要はなく、ByFiアカウントでローンチプールに預け入れているBITトークンも含めてカウントされるため、「BITトークンを預け入れると別の仮想通貨がもらえる」タイプのローンチプールが同時開催されていた場合、その利回りも受け取りつつローンチパッドの権利も受け取ることができます。
ローンチプールでは、年利数%~10%程度で「BITトークンを預け入れるとBITトークンが受け取れる」キャンペーンを2022年1月まで開催中なので、BybitのアカウントにBITトークンを入れておくといろいろな用途に利用することができますね。
ちなみに、筆者はBITトークンを合計2500BITほど保有しているのですが、Bybitのアカウントに入れてあるのは200BITだけです。普段はSushiSwapのファーミングの方に入れていて、変動損失のリスクがあるとはいえ、こちらの方が年利50%を超えているので、動かしていません。
ただ、ローンチプールがかなり儲かるようなので、Bybitのアカウントに移すことも検討中です。
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