9月4日にSushiSwapで行われているBITトークンのイールドファーミングを開始しましたが、2か月経過後の収益を確認してみました。

同額のイーサリアムとペアで預け入れるイールドファーミングなので、もちろん変動損失も発生する可能性があります。しかし、トータルの収益では、約60万円分を入金して約13万円儲かるという、かなり良い結果になりました。
この記事では、具体的に年利や変動損失はどれぐらいだったのかを詳しく解説します。
BITトークンファーミングの利子収益は?
9月4日に、約30万円ずつのイーサリアムとBITトークン(合計約60万円)を預け入れて、2か月経過後の利子収益は、1,324ドルという結果になりました。
利子収益の内訳は、494BITと、おまけでもらえる0.07049SUSHIです。現在レートで計算すると、1BIT=300円程度なので、494BITで約15万円となり、利益分はほとんどBITトークンですね。SUSHIはもともとおまけなので、もらえたらラッキーという扱いです。

右上に表示されている「89.74%」という数字が、現時点での年利となります。
年利は時期によって変動しますが、この年利が今後1年継続するとすると、60万円の資金に対して約90%の利子が得られますので、期待できる利子収益は「54万円」になります。1年間でほぼ倍になるのはすごいですね。
しかし、イールドファーミングである以上変動損失は発生します。実際、今回のイールドファーミングでも少額の変動損失がすでに発生しています。
ここからは、変動損失について実際の結果で見ていきます。
BITトークンファーミングの変動損失
イールドファーミングの仕組みは複雑ですが、シンプルな考え方としては、「等価のトークンのペアを入金し、そのトークンの価格にずれが発生したら、自分が保有している枚数が変化する」というものです。枚数のずれは、不利な方向に生じるため、これを「変動損失」と呼んでいます。

つまり、イールドファーミングで収益が上がるかどうかは、「利子分が変動損失を上回るか」という点にかかっているということですね。今回、利子分が1,324ドルだったため、これが変動損失を上回っているかどうか計算してみましょう。
預け入れた時点の資金と現在の保有資金は下記の通りです。
預け入れ資金 | 現在の資金 | |
ETH | 0.7465ETH | 0.9643ETH |
BIT | 2,029BIT | 1,620BIT |
預け入れ時は1ETH=約43万円だったため、0.7465ETHは約32万円です。預け入れ時点では、ETHとBITトークンは等価になりますので、BITトークンも約32万円です。(1BITトークン=約160円だったので、2029BITで約32万円になりますね。)
その後、ETHもBITトークンもどちらも値上がりしましたが、BITトークンの方が上昇ペースが速かったです。ETHが約51万円、BITトークンが約300円に値上がりしました。ETHもかなり値上がりしているものの、BITトークンは倍近いので、こちらの方が速いですね。
すると、イールドファーミングの仕組み上、値下がりした方(ETH)の保有量が増えて、値上がりした方(BIT)の保有量が減ります。こうなると、「預け入れ時の、そのままの枚数で保有していた方が時価総額が高かった」という現象が発生します。これが変動損失です。

枚数が変化する理由は、分散型取引所(DEX)で値上がりした方がどんどん買われるからだよ!
今回の例で具体的に計算してみましょう。現時点のレートETHが約51万円、BITトークンが約300円で、預け入れ時の枚数のまま保有していたら、下記のような時価総額になります。
預け入れ資金 | 現在の資金 | |
ETH | 0.7465ETH(38万円) | 0.9643ETH(49万円) |
BIT | 2,029BIT(61万円) | 1,620BIT(49万円) |
時価総額合計 | 99万円 | 98万円 |
預け入れ時の枚数で保有していた場合と比較すると、「1万円」の変動損失が発生していることになりますね。
利子収益が約14万円なので、差し引き13万円の収益となりました。見た目上の時価総額は約40万円増えていますが、残りの27万円は、イーサリアムとBITトークンの現物価格の値上がり分です。
まとめ
年利が100%に近いので、ある程度の変動損失が発生しても、トータルの収益がプラスを維持できる可能性があるのがイールドファーミングのメリットです。
ただ、今回はあまりレートの乖離が大きくなかったのでそれほど変動損失が発生しませんでしたが、状況によってはもっと損失が大きくなる場合もあります。



均等に上昇・下落してくれれば問題ないよ
今回も、イーサリアムよりもBITトークンの方が値上がり幅が大きかったですが、もうかなり高額になっているイーサリアムよりBITトークンの方が上がりやすいと予想するならば、イールドファーミングに入れずにそのまま保有しておくのもいいでしょう。
個人的には、イールドファーミングの年利100%は捨てがたいので、最初の30万円のみイールドファーミングに入れる、つまり「複利運用はしない」という方針で運用しています。これまでに受け取った利子報酬は約500BITで、当初入金額の4分の1に当たりますが、これはイールドファーミングに入れずにBITとして保有しておくということです。
許容できるリスクや、レートの見通しに応じてどの程度イールドファーミングに入れるのかを検討するのがおすすめです。
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