現在でも世界最大の取引所であるBinance(バイナンス)ですが、2019年にハッキングによってビットコインを流出させてしまったことがあります。
ハッキングの被害額は7,000ビットコイン(BTC)という莫大なものでしたが、被害額は、このような事態に備えてBinanceが積み立てていた基金で補填され、もちろんユーザーへの損害はありませんでした。
そのため、致命的な悪評が立つこともなく、現在でも人気No.1の取引所であり続けています。
取引量、銘柄数ともに圧倒的No.1だよ!
しかし、一度ハッキングが起きたことで、現在の管理体制はどうなってしまうか不安に感じる人もいるでしょう。
この記事では、Binanceのハッキングの詳細と、その後行われたユーザー保護、現在のセキュリティ対策について解説します。
Binanceハッキング事件の詳細
この事件では、Binance(バイナンス)が管理を行う資金のうち2%にあたる7,000ビットコイン(BTC)が、Binanceのホットウォレットから引き出されてしまいました。当時の価格で45億円相当の大金です。
Binanceが事件後に発表したプレスリリースによると、「一見独立しているように見える複数のアカウントで」、「既存のセキュリティチェックをパスする方法で」、不正な取引が行われたため、ハッキングに気づけなかったということです。
複数のユーザーのウォレットから複数の取引で7,000BTCが引き出されたのではなく、Binanceのホットウォレットからの1回の出金で7,000BTCが出金されたという状況で、不正な出金が行われたすぐ後に異変に気付いたため、その後迅速に出金を停止し、それ以上の被害は受けなかったそうです。
発覚当時は、セキュリティの再検証を行うため、1週間ほど入出金が停止されるという影響がありました。
被害額は基金で補填
45億円という大金でしたが、被害額はSAFU(ユーザーのための安全資産基金)で補填されました。SAFUは、2018年にできた制度で、ハッキングなど万が一の事態に備えて積み立てている資金のことです。
Binance(バイナンス)が受け取った取引手数料のうち、なんと10%をこのSAFUで積み立てており、インターネットにつながっていないためハッキングのリスクのないコールドウォレットで保管されています。
安全な方法で保管されているんだね!
取引手数料というのは、つまりBinanceの収益源なので、その10%というのは、かなりの割合をこのSAFUのために割り当てているということですね。
仮想通貨取引所は、どうしてもハッキングのリスクと隣り合わせです。しかし、これだけ大規模に基金を積み立てているなら、もしまた何か起きてもSAFUで補填される可能性が高いです。
そのような安心感もあり、Binanceは現在でも人気No.1の地位を維持できているのかもしれません。
Binanceでできるセキュリティ対策
Binance(バイナンス)は、ユーザーの被害を防ぐためにさまざまなセキュリティ対策を講じています。
もちろん、Binance内部の対策もありますが、ユーザー側でもできることがあります。
Binanceは、「Binanceアカウントのセキュリティを強化するための15のヒント」を公表しているので、この中の対策のうち、すぐできるものは取り入れていくのがおすすめです。
15のヒントのうち、下記が特に効果が高いと思われます。
・常に二段階認証(2FA)、できればGoogle認証システムを使用する
・Binanceアカウントへのアクセスが許可されているデバイスのリストを確認する
・Binanceアカウントに強力なパスワードを使用し、定期的に変更する
・信頼できるアドレスにのみ出金を許可する
Google認証は、設定時にエラーが起きやすいのですが、通信が傍受される可能性のあるスマホ認証(SMS認証)よりも安全性が高いとされています。
設定方法は、この記事で解説しています。
まとめ
圧倒的人気のBinance(バイナンス)も、過去にハッキング事件を起こしていたということに驚いた人もいるでしょう。
しかし、そのような事態に備えて事前に基金を作っていたことや、その後にセキュリティ対策を拡充させていったことから、ユーザーのBinanceへの信頼は揺らがず、現在も人気No.1の仮想通貨取引所であり続けています。
取引できる銘柄数や、スプレッドの狭さが圧倒的なので、海外取引所をこれから始める人にもおすすめできる取引所です。
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